2010年10月1日金曜日

ヨーロッパ40日の旅 6  ヴァチカン市国





9月6日。
ウィーンからローマ、フィウミチーノ空港へ飛び、レオナルドエクスプレスでテルミニ駅へ向かいます。夜遅く、ようやくローマYHに到着。



●ヴァチカン市国(2007年9月7日、8日)

9月7日。
朝、YHの正式な手続きを済ませ、地下鉄、バス、トラム、近郊電車に乗り放題の1週間券(CIS)を購入。ヴァチカンを訪れました。


サンピエトロ広場が見えてきます。
ベルニーニのデザインによって1667年に完成した荘厳な広場です。4列のドーリア式円柱が広場を囲む回廊に立ち並び、中央には高さ25.5mのオベリスクが建っています。




広場を進み、サン・ピエトロ大聖堂へ向かいます。




さすがはカトリックの総本山、圧倒的です。
ミケランジェロの設計による中央の大クーポラは、自然光を取り入れた二重構造になっています。




入り口付近右側には、ミケランジェロの「ピエタ」があります。ゾッとする程の美しさです。ミケランジェロが25歳でつくった作品です。




ベルニーニのブロンズの天蓋。
法王の祭壇「マデルノの主祭壇」を覆っています。ベルニーニの天蓋は強烈な独創性に満ちた造形で、その異様な存在感が聖堂内全域に響き渡っていました。柱部分の奇妙な形状とダークカラー+ゴールドの色彩が見事に決まっていて、かなり気に入りました。本当にすばらしい作品です。




ベルニーニ作「聖ピエトロ(ペテロ)の椅子」。
こちらも相当大きなもので、色彩と造形の美しさは天蓋に通じています。ベルニーニの造形力は別格でした。




聖堂内部にはいくつもの礼拝堂があり、たいへん巨大です。内部は幾多の金の装飾が施されていますが、けばけばしい派手な金とは異なり、全体に褐色がかった金を用いているため統一感があります。それにより、他の聖堂より数段格上である雰囲気を漂わせ、神聖なる究極の空間を成立させています。





屋上の大クーポラです。
エレーベーターを降りた後、330段の階段を上ると辿り着けます。差し込む自然光によりモザイク画が美しく照らされています。








サンタンジェロ城。
135年、ハドリアヌス帝が建造した後、ローマ歴代皇帝の墓として使われていました。





現在は国立博物館として彫像や武具等が展示されています。








城のテラスからはローマ市街の風景が眺められます。




ローマのスペイン広場です。
階段を登ると早速、日本語を話すマルコというイタリア人が「友達、ナカタ、ナカタ。」と近づいてきて、ミサンガをかざして「サービス、サービス。」とニコニコして迫ってきました。噂通りの展開ですが、即拒否すると彼は逃げ去っていきました。この後、同じユースホステルに宿泊している何人もが、同じミサンガ男に会ったという話を聞きました。




3世紀に造られたポポロ門をくぐりポポロ広場へ行きました。中央には美しいオベリスクが建っています。




パフォーマンスが行われています。




サンタ・マリア・デル・ポポロ教会。
市民(ポポロ)が建設資金を出して建てられた教会です。




「幼な子キリスト礼拝」。





カラバッジョの礼拝堂。




9月8日。
ヴァチカン宮殿(博物館)。
14世紀に法王庁が戻って以来、法王の住居となったところです。この宮殿には、法王庁のほか20の博物館や美術館、図書館があり、全てを見るには1週間を要するとも言われています。古代ギリシャ美術に始まり、様々な一級の美術品がコレクションされています。
9:30からソルジメント広場まで続く行列に並び、2時間後に入館しました。すごい人気です。




絵画館(ヴァチカン宮殿内)。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「聖ヒロニエムス」をはじめフラ・アンジェリコ、フィリッポ・リッピほか名品揃いです。

メロッツォ・ダ・フォルリ作「奏楽の天使」。
ラピスラズリの色彩の美しさを存分に活かした名作です。







乱立する彫像群すら1点1点が高い完成度を誇ってます。





ベルヴェデーレの中庭を通ります。八角形の中庭に彫像が並んでいます。八角形の構造がおもしろく、小規模ながら充実した空間でした。

古代ギリシャのヘルメス。





ラオコーン。
大蛇にからまれた劇的な姿です。右腕の奥に向かうひねり具合が絶妙です。後期ヘレニズムの傑作を生で体感しました。やはり本物はいい。





ペルセウス。
メデューサの首が掲げられています。




アポロ。
古代ギリシャの青銅像をローマ時代にコピーしてつくられました。





ピオ・クレメンティーノ美術館(ヴァチカン宮殿内)。





モザイクが魅力的です。





威風堂々たる姿。かっこいい。




ベルヴェデーレのトルソ。
紀元前1世紀、古代アテネの彫刻家アポロニウスが造った大理石像です。ミューズの間にあります。




円形の間、1世紀のモザイクです。





ヴァチカン宮殿の展示はさらに続きます。




途中、ちらっとサン・ピエトロ大聖堂が見えました。




ラファエッロの間(ヴァチカン宮殿内)。
宮殿の2階にある4部屋は、ラファエッロが死ぬまで描き続け、彼の死後弟子たちによって完成させられました。非常に豪華な造りとなっていて、コンスタンティヌスの間、ヘリオドスの間、署名の間、火災の間に分かれています。

最も美しいのが署名の間です。全てがラファエッロの手によるものです。

ラファエッロ作「アテネの学堂」。
哲学の勝利が描かれています。






「聖体の論議」。
キリストの光輪の表現がおもしろいです。





システィーナ礼拝堂(ヴァチカン宮殿内)。

ミケランジェロ作「最後の審判」。
礼拝堂に入ってすぐ、背後に立ち上がるように存在する途方もなく巨大な壁画です。「描かれた神曲」と謳われる大傑作です。僕も一部フレスコで模写をしたことがありますが、ミケランジェロの能力は、一流の芸術家を数百人集めてそれぞれの武器になるところを統合した結晶のようなものであると思います。それを事実一人の人間がもっていたことは驚異です。




「最後の審判」に多くの人々が魅了され続けるのは、造形力とともに、とてつもない大きさにもあるように思います。大きければ良いということではなく、人間には日々の中で慣れた自身の常識を遥かに超えた巨大なものに心を動かされる性質が宿っているのではないでしょうか。「最後の審判」には常軌を逸した魅力を感じるのです。




「最後の審判」を背に、右側にはモーゼ伝、左側にはキリスト伝の世界が描かれています。




天井画の「ノアの洪水」や「アダムの創造」、両面のキリスト伝、モーゼ伝と一つひとつ見ていけばきりがないほどすさまじい密度です。「最後の審判」は、礼拝堂の中で見ることを前提としているためか意外とシンプルな構図であり、礼拝堂の一部として計算され尽くしていることが伺えます。他の絵画も同様で、作り手と依頼側の意図が実に明解です。






たいへん刺激的なヴァチカン宮殿でした。



サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂。
ローマです。4世紀に建築され、その後何度も改築されたため、各時代の手法を見ることができます。




古代ローマ神殿から運ばれた36本の柱があります。





パオリーナの礼拝堂のシスターたち。







金のモザイク。




ローマに宿泊中 前半に訪れたヴァチカンでした。後半はローマです。



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