2014年3月29日土曜日

"Paint × Sculpt"


「Alien Vision 0:核心」 2011 
Paint × Sculpt 
他 57×51×58cm 
© ISHIYAMA Hiromichi Photo:Matsubara Yutaka

"Paint × Sculpt"の技術で制作された初期作品。



<Alien vision オリジナル技法>

"Alien Vision"の作品は、独自に生み出した多種多様な造形技術を融合しながらつくっています。
それらオリジナルの技術の一つに"Paint × Sculpt"というものがあります。





"Paint × Sculpt" -------------FRP等で成形した立体の表面に、絵画の古典技法「白亜地」を施し、その上に油絵具で精緻に絵を描く独自の技法。それにより、彫刻と絵画の融合を実現させている。

※1)FRP ---- ガラス繊維と樹脂でできた繊維強化プラスチック。
※2)白亜地 ---- 絵画の古典技法の一つで、中世〜印象派以前の時代に主に北ヨーロッパで用いられていた吸収性地のこと。白亜(炭酸カルシウム)と膠等を調合して、板に刷毛や篦を用いて施す地塗り。技術と手間が必要だが、適切な方法で用いれば、絵具の剥離やひび割れが短期間で起こりやすい市販のキャンバスに比べて、高い保存性を持つ絵画ができる。



"Alien Vision"の世界観を作品化するために、試行錯誤の末、この「白亜地」をFRPの立体に用いて絵を描く技術を生み出すことができました。

これは、恐らく世界初の技法であると考えます。



現在も作る度に細かい改良を加えていますが、この技術で生まれた作品が大分増えてきました。






「Alien Vision 9:Earth Boy:千年スーツ」
2014 FRP、Paint × Sculpt、日本色タブロー、ガンコラ、Oil sculpture 他 123×46×43cm
© ISHIYAMA Hiromichi Photo:Matsubara Yutaka



全身が「白亜地+油絵具」でできた最新の立体「Alien Vison 9:Earth Boy:千年スーツ」の制作過程を少し紹介します。






まずは、スタイロフォームをチェーンソーやカッターで削りだし彫刻します。




その上にFRPを積層、研磨して表面を滑らかにします。この行程が最も時間のかかる作業になります。




台座部分はホワイトパールで塗装し、少年の全身に膠引きを二層、白亜地を数回塗り重ねて堅牢な下地を作ります。調合した白亜地の塗料の温度や粘りの状態を見極めて、曲面に手早く塗り重ねて行く作業はかなり難しいですが、慣れると感覚でわかるようになります。

平面に施す場合でも、「見極め」と「刷毛のさばき方」を誤るとその場でひび割れてしまうので、緊張感のある行程です。

<白亜地:絵画の場合>





ここからようやく油絵具の「描画」が始まります。
細筆で精緻に"Earth Boy"を描いていきます。今回は、頭部の造形が気に入らなかったので、首から上をチェーンソーで切り落とし、一から頭部を作り直しました。

描画完了後、全身に油絵具専用のニスを塗り保護膜を作ることで、艶が生まれます。


「Alien Vision 9:Earth Boy:千年スーツ」
2014 FRP、Paint × Sculpt、日本色タブロー、ガンコラ、Oil sculpture 他 123×46×43cm
© ISHIYAMA Hiromichi Photo:Matsubara Yutaka



完成。





0 件のコメント:

コメントを投稿