昨日に引き続き、絵の制作過程を紹介します。
それでは、実際の制作に入ります。
自分の求める表現に応じて素材や原料の割合を自由に変えられるので、支持体や下地から全て手作りで制作しています。
支持体は板です。硬質でツルツルな画面が特徴で、強い保存性を持ちます。
●支持体
板に桟を組み、パネルをつくります。板が反らないように桟は間隔を狭く多めに入れます。
●膠引き
膠1:水10(重量比)の割合で混ぜ湯煎します。それをパネルに刷毛で2層塗り、一晩以上乾燥させます。
●地塗り 白亜地
白亜、チタン白、膠水、水を混ぜ合わせ、パネルに刷毛で8〜10層塗ります。

●乾燥と研磨
乾燥させ、サンドペーパーでツルツルに研磨します。白い粉塵が舞い、いつも大変なことになります。
これで下準備が完了です。ここから描画が始まります。
地塗りは作品によって刷毛でなくヘラで塗る時もあります。